ロストバゲージ

ロストバッゲージ 旅行のノウハウ

ロストバゲージ(Lostbaggage)とは、飛行機に乗る際に空港カウンターで預けた荷物が紛失してしまう現象のことです。

渡航先で必要な衣類・化粧品・雑貨などがない状態では、海外旅行の楽しみも半減(それ以上、減)します。

なぜロストバッゲージが発生するのか、その発生する原因を知っていれば、あらかじめ対策を講じやすくなると思います。

ここでは、

  • ロストバゲージが発生する確率や原因
  • 万が一ロストバゲージに遭ったときの対処方法

などについて解説します。

ロストバゲージとは?

まず、通常は空港で預けた荷物については、持ち主(預けた人)が乗るのと同じ飛行機の貨物室に搭載して最終目的空港まで運ばれます。

乗り継ぎがある場合は途中の経由地の空港で積み替えられ、持ち主と同じ乗り継ぎ便に搭載され、最終目的地の空港に到着後。その後、飛行機から降ろされて空港内のターンテーブルへと運ばれ、持ち主がそれを引き取るというのが通常の流れです。

かしながら、ごく稀に、出発空港で預けた荷物が最終目的空港に着くまでの間に、何らかのトラブルによって荷物が行方不明になる、いわゆるロストバゲージが発生することがあります。

ロストバゲージはどれくらい発生しているのか?

ロストバゲージは、乗り継ぎのあるフライトを利用する場合に起こりやすいといわれています。

なぜなら、直行便(乗り継ぎのない便)の場合は、出発空港で預けた荷物の搭載し忘れがない限り、到着地の空港に届きます。一方で、経由便を利用して渡航する場合は、途中の中継地になる空港での積み忘れや搭載ミス(他の航空機に搭載してしまう)が発生する確率が高くなります。

SITA(国際航空情報通信機構)(各国航空会社の業務用通信を手がけているベルギーの非営利団体)の調査発表によると、1,000人中7.6個(0.76%)の確率で起きているとのことです。

ロストバゲージの荷物は戻ってくるのか?

一般的には荷物が戻ってくるケースが多いといわれています

ロストバゲージとなった原因にもよりますが、荷物が他の便に積まれてしまった場合や、積み忘れた、という人的なミスに起因して発生したケースでは、持ち主のもとに戻ってくる可能性が高いと言われています。ただし、早くて当日中、時間がかかれば1~数週間

なぜロストバゲージが発生するのか?

ロストバゲージは、さまざまな要因によって発生しています。

トランジット・トランスファーの時の紛失

トランジットやトランスファー(飛行機の乗り継ぎ)の際に、誤って別の便に積み替えられたり、積み忘れたり、中には最初に乗った飛行機に積み忘れられたりすると、荷物は本来の目的地へ届くことはありません。

場合によっては、トランジットやトランスファーの時に積み替えが間に合わない(ディレイドバゲージ)ケースもあります。これは、機材トラブルや機材繰り、天候状況などの、さまざまな原因によって出発や到着予定時刻が変わり、乗り継ぎに要する時間が短縮されたりした場合に起こりやすいトラブルです。

荷物の取り違え

2つ目の要因として、他の乗客が誤って荷物を持って行ってしまうケースがあります。

国際線に限らず、国内線でも手荷物受取のターンテーブルでは、

「大変良く似た荷物が多数あります。かならず手荷物引換証の番号と手荷物についているタグの番号を確認してください。」

といったアナウンスがされているように、色、大きさ、形の似通ったキャリーバッグがたくさんターンテーブルに流れてきます

手荷物引換証の番号を確認しないまま、「自分のバッグだ」と思い込んで空港を後にしてしまう人が、少なからずいます。

この場合は、間違って引き取った人が空港や航空会社に申し出ない限り、その荷物は戻ってきません。(おそらく、間違って引き取った人の荷物がターンテーブルに流れていて、いつまでたっても持ち主が現れないことになるはずですので、航空会社はその荷物に付けられたタグから所有者を割り出し、連絡を取ることは可能です。)

そのため、間違って持って行かれた荷物が、持ち主のもとに荷物が戻ってくるのに時間がかかることもあると思われます。

手荷物タグの不備や記載ミス

出発地の空港で預けた荷物には、目的地の空港コードや搭乗便が印字されたタグが取り付けられます

しかし、この手荷物タグに記載された内容に誤りや不備があると、預けた人とは異なる便で違う空港に運ばれ、ロストバゲージにつながる可能性があります。

空港カウンターでは、手荷物タグの半券(控え)が必ず発行されます

国際線の場合、搭乗券(ボーディングパス)の裏面やeチケットにパスポートに貼りつけて渡してくれる場合がありますので、記載されている内容(行先と便名)に間違いがないかをその場で必ず確認するようにしましょう

ロストバゲージにあってしまったら・・・

ロストバゲージに遭ってしまった場合は、以下のように対処が必要になります。

空港の係員に報告する

到着空港のターンテーブルで自分の荷物が出てこないことに気づいたら、空港の係員に報告しましょう。
ただし、入国手続き等でかなり時間がかかり、手荷物受取のターンテーブルにたどり着くのが遅くなると、ターンテーブルでの引渡しが終了している場合があります。こうした場合、ターンテーブルから降ろして、受け取れていない人の手荷物を並べて置いてあることが多いです。

ターンテーブルの近くにある「Lost & Found」や「Lost Baggage」などと表示されたカウンターで、荷物の捜索を依頼することができます。

必要な書類を提出する

荷物を探してもらうため、出発空港で受取ったタグの半券航空券を提示してください。

このほか、紛失した荷物の特徴(大きさや色など)、氏名、住所、パスポート番号、便名、チケット番号、滞在先の住所などの必要事項を紛失証明書に記入し、提出します。

<注意>紛失証明書には、英語または現地の言葉で記入しなければなりません

また、紛失証明書を提出したら、控えを忘れずに受取るようにしましょう。

航空会社の損害賠償や連絡先を確認する

航空会社によっては、ロストバゲージに対する補償を受けられる場合があります

損害賠償の有無や補償を受ける際の連絡先、補償の受け方などを確認しておきましょう。

ロストバゲージが発生した際の補償

ロストバゲージが発生した際の補償は航空会社によって異なります。

補償も2パターンあり、「空港でロストバゲージを申告した時点での補償」と「申告後のの調査で紛失が確定した場合の補償」があります。

空港でロストバゲージを申告した際には、歯ブラシなどが入ったトラベルキットをもらえたり、現地で購入する生活必需品に対して一定の範囲内で補償を受けられたりする場合があります。

通常、一定期間が経過しても荷物が見つからない場合は紛失が確定したものと見なされ、補償を受けられることが多いです。

紛失が確定したと判断されるまでの期間は航空会社によって異なりますが、およそ30日~45日です。

なお、荷物が遅れて届くディレイドバゲージの場合は補償されないこともあります。事前に航空会社の補償内容を確認しておくことをおすすめします。

発生前にできるロストバゲージ対策は?

ロストバゲージは基本的に航空会社の過失によって発生します。しかし、事前に対策をすることで、ロストバゲージ発生のリスクを軽減することができます。

荷物に新しいタグや目印をつける

飛行機をよく利用する方のなかには、過去の手荷物タグを外さずそのままにしている方をよく見かけます。

古いタグを残したまま、新しいタグを付けてしまうと、間違って古いタグの情報を読み取ってしまうことがあります。

このため、出発空港で荷物を預ける際、古いのタグは外し、新しいタグのみをつけるようにしましょう。

ハンドル部分などに巻かれる細長いタグだけでなく、バーコードと小さく便名・目的地、タグ番号の記された小さいシール(細長いタグの一部)が貼ってある場合は、それもめくっておきましょう。

また、目印になるように、ネームタグをつけたり、目立つところにハンカチやバンダナなどを巻いておくと良いでしょう。そうすれば、他の人が間違って持って行く可能性が低くなります。ただし、飛行機への搭載作業の時に外れてしまう場合がありますので、外れないようにしっかりと結び付けておきましょう。

荷物の写真を撮っておく

荷物を預ける前に、スマホで荷物の写真を撮っておきましょう

ロストバゲージが発生した際、スマホで撮った写真があれば、スーツケースの形状や内容物の情報を伝えやすくなります。

貴重品を入れない

預ける荷物に貴重品を入れるのは避けましょう

荷物が紛失した場合における航空会社の損害賠償額には上限額が設定されています。貴重品の価値によっては紛失物の全額が補償されない場合があります。

機内に最低限の荷物を持ち込む

貴重品のほか、万が一ロストバゲージになった場合のため、最低1日分の衣服や下着などを、機内持ち込み手荷物に入れておくとよいでしょう。場合によっては、現地で衣類等を調達する必要もあります。予期せぬ出費とタイムロスも防げます。

保険に加入する

海外旅行保険の中には、ロストバゲージやディレイドバゲージへの補償を受けられる場合があります。クレジットカードやデビットカードに付帯の、海外旅行傷害保険にも適用されるか、調べておきましょう。

スマートタグを入れるようにする

Bluetoothで位置情報を確認できるスマートタグや、GPS機能のあるGPSトラッカーを預け荷物に入れておく方法も有効な手段です。位置情報を確認できれば荷物の在り処を特定しやすくなります。

ただし、この紛失防止機器については、到着国や航空会社によってルールが異なるため、事前に確認しておくようにしましょう。

(日本では2023年4月から、飛行機に搭乗する際の預け荷物に紛失防止機器を使用することが認められています。)

以上、ロストバッゲージが発生しないことを願いながら、万が一発生した場合の対処法を紹介しました。