飛行機で海外へ向かう際に、「直行便」や「経由便」「乗り継ぎ便」といった言葉や、「トランジット」、「トランスファー」、「ストップオーバー」といった言葉を耳にすることがあります。
何が違うのか、それと、注意すべき点を解説します。
直行便と経由便、乗り継ぎ便
A空港からC空港への直行便の場合、その名の通り、A空港を離陸後、C空港まで直行で飛行します。

A空港からC空港(最終目的地)へ向かう際に、途中で中継地の空港(B空港)を経由する場合が、経由便や乗り継ぎ便になります。

この経由便・乗り継ぎ便の場合、飛行機の乗り換えの有無や、必要な手続きなどに違いがあります。
トランジットとは
トランジット(transit)とは、最終目的地の空港に到着する前に一旦ほかの空港に着陸するフライトのことです。

A空港から中継地の空港であるB空港を経由し、C空港へ向かうフライトのことを指します。
中継地の空港(B空港)では、最終目的地の空港(C空港)に向けて再出発するまでの間、給油や機内メンテナンス、機内清掃、機内食の補給などを行います。乗務員が交代する場合もあります。
一般的に、「直行便」に対して「経由便」といいます。
実際に、日本発のフライトでも存在します。
例えば、CX(キャセイパシフィック航空)565便の場合
関西空港16:15発~台北桃園国際空港18:15着・19:15発~香港国際空港21:10着〔2026年夏ダイヤ〕があります。
この便は、関西空港から台北桃園空港までCX565便として運航し、台北桃園空港から香港空港までもCX565便として運航しています。そのため、チケットは
関西=台北、関西=(台北経由)=香港、台北=香港
の3パターン販売されています。実際に、このCX565便で関西から台北まで利用することも、台北から香港まで利用することも、関西から香港まで通して利用することも可能です。
航空券検索画面等では、こうしたフライトは「経由便」と表示されていることがほとんどです。ただし、この経由便には次に説明する、「トランスファー」や「ストップオーバー」なども含まれています。
トランスファーとは
トランスファー(transfer)とは「乗り継ぎ」のことです。

中継地の空港(B空港)で別の飛行機に乗り換えて、最終目的地の空港(C空港)へと向かいます。
この「トランスファー」は飛行機を乗り換える必要がありますが、同じ航空会社の場合や、異なる航空会社の場合もあります。
また、B空港では別の搭乗口や別のターミナルへ移動する必要もあります。
航空会社が異なる場合は、B空港で最終目的地の空港(C空港)へ向かう搭乗券の発行手続きのほか、A空港で預けた荷物の引き取りや預け直しが必要となる場合もあります。
ストップオーバーとは
ストップオーバー(stopover)とは、中継地の空港(B空港)での滞在時間が24時間以上になることです。

このストップオーバーを利用すると、航空会社や旅程によっては、最終目的地に到着するまでの間に複数都市を経由し、各都市で短期滞在をすることも可能です。
<例>A空港→B空港(ストップオーバー)B空港→X空港→Y空港→B空港→C空港
トランジットやトランスファーの際の注意点
トランジットやトランスファーのあるフライトを利用する場合、注意しなければならない点がいくつかあります。
例えば、
- 出発前の2区間目以降の搭乗券の発行可否
- 中継地の空港のある国のビザや入国に必要な書類
- 預けた荷物の手続き
- 最新の搭乗案内の確認(乗り継ぎ便の運航状況確認)
など。
出発前に注意すべきこと
ターミナルや搭乗口などを確認する
中継地の空港で次の飛行機へのトランスファーの場合、ほとんどが別の搭乗口や別のターミナルに移動しなければなりません。大規模な空港の場合、次便のターミナルが離れている場合や、ターミナル間の移動に鉄道や専用バスを利用するケースもあります。各空港のウェブサイトであらかじめ空港マップ(フロアマップ)などで調べておくと良いでしょう。
ただし、中継地の空港(B空港)へ向かっている間に、出発前にA空港で案内されたものから、搭乗口やターミナルの変更が生じることもあります。また、A空港での手続き時は中継地の空港(B空港)の搭乗口が決まっていない場合がほとんどです。中継地の空港(B空港)に着いた時点で、出発ゲート案内のモニターでターミナルと搭乗口を確認しましょう。
トランジットデスクに立寄る
各空港にはトランジットデスクと呼ばれる航空会社のカウンターがあります。
特に、中継地の空港(B空港)までと中継地の空港(B空港)からの航空会社が異なる場合、手続きが必要になります。(一部、系列会社や提携便の場合、スルーできる場合もあります。)
また、中継地の空港(B空港)までのフライトが遅延し、中継地の空港(B空港)からのフライトに間に合わなかった場合の振替便についての手続きと案内をトランジットデスクで対応することになっていますので、該当する場合は、必ず立ち寄りましょう。
トランジットビザが必要かどうか確認する
トランジットビザが必要となる国を経由する場合には、事前にビザを申請しておく必要があります。(到着時に現地で取得できる国もあります。)
観光等での滞在目的でなく、一時的な経由であったとしても、国によってはトランジットビザが求められる場合があります。
乗り継ぎ便の搭乗券の発行が必要か確認する
A空港での出発前のチェックイン時、中継地の空港(B空港)で改めて中継地の空港(B空港)からの便に乗るための搭乗券の発行が必要か、確認しておきましょう。紙の搭乗券だけでなく、スマホ等の電子搭乗券の場合も同様です。
乗り継ぐ航空会社(系列会社を含む)が同じ場合は、最初の出発空港でのチェックイン時に、次の便の搭乗券も一緒に発行されるのが一般的です。(航空会社や空港によって異なりますので空港にて確認が必要です。)全行程のeチケットをA空港のカウンターで提示すれば、係員の方が判断してくれます。

中継地の空港内での注意点
預け荷物の手続きを確認する
利用する航空会社や空港によっては、出発時(A空港)で預けた荷物を中継地の空港(B空港)で一度受取ってから、再度預け直さなければならない場合があります。その場合は、忘れずに荷物をピックアップし、改めて預け入れの手続きをしてください。
預け直しが不要な場合でも、トランジットデスクにて、A空港で荷物を預けた際の手荷物引換証(Baggage claim tag)の提示が必須な場合もあります。
搭乗案内をモニターで搭乗口・ターミナル・出発時刻を確認する
次に乗る飛行機の搭乗口とターミナル、搭乗開始時刻や搭乗締切時間などは、中継地の空港(B空港)ロビー内にあるモニター等で最新の情報を確認しましょう。
天候や機材の都合上、出発の時に受け取った搭乗券の記載内容と実際の搭乗口や出発時刻が変わる場合があります。場合によっては、欠航になることもあります。
これは、同じ飛行機に再度搭乗するトランジットの場合も、最新情報を確認することが必要です。
その際、気を付けておかなければならないのが、時差です。
腕時計やスマホの時計が中継地の空港(B空港)の現地時刻に合っていないと、乗り過ごすことも考えられます。
トランジットカードを持っておく
トランジットの場合、同じ飛行機に再搭乗する際に必要となるトランジットカードが配られます(ない場合もあります)。紛失すると再搭乗できなくなる場合があるため必ず携行し、なくさないように注意しましょう。また、基本的に、同じ座席に着席することになりますので、座席番号も覚えておきましょう。
トランジットの場合の手荷物
トランジットの場合で、一旦、飛行機を降りて空港ターミナルで待機する場合、機内持ち込みの手荷物はすべて持ち出さなければなりません(保安上、防犯上の理由による)。
先に紹介した、キャセイパシフィック航空の台北経由香港行きに(その逆も)については、キャセイパシフィック航空の公式サイトにも下記のような注意書きが掲載されています。
Q. 日本発台湾経由香港行きを利用する際には、台北で飛行機から降りる必要はありますか?
A. CX451 / 450便台北経由香港行き及び成田行き
CX531 / 530便台北経由香港行き及び名古屋行き
CX565 / 564便台北経由香港行き及び大阪行き
上記6便について、台北の空港到着後セキュリティーチェックがあります。全てのお客様は一度機内持ち込みの手荷物をすべてお持ちになり降機となります。その後X線検査場にお進み頂き、同じ飛行機に再搭乗頂きます。台北では1時間程しかお時間が無くラウンジをご利用頂く事は出来ません。液体物も再チェックの対象になりますのでご注意下さい。
この場合、液体物も再チェックの対象になるため、最初の空港での搭乗前に買ったペットボトル飲料も検査の対象になりますので、飲み切ってしまうか、破棄する必要があります。
テクニカルランディングとは
航空券とは関係ありませんが、テクニカルランディング(Technical Landing)というのがあります。このテクニカルランディングとは、飛行機が航路の途中で一時的に空港に寄航することです。テクニカルストップともいいます。おもに給油のみの目的のため空港に着陸しますので、乗客の乗降や荷物・貨物の積み下ろしは原則行わず、乗客は機内に待機します。一部、乗客は機内持ち込み手荷物を持って空港ターミナルに入る場合もあります。
長距離直行便の場合、搭乗人数や貨物搭載量や気象条件、風向き航路上の問題等によって、急遽、給油のためにテクニカルランディングする場合もあります。
このように、最終目的地まで直行便で行けることが、一番早くて楽ですが、必ずしも日本からの直行便があるとは限りません。
また、航空券を予約・購入する際、直行便よりも経由便・乗り継ぎ便を指定したほうが、所要時間は掛かりますが安く済む場合も多いです。
日程に余裕のある場合は、経由便・乗り継ぎ便での旅もお勧めします。

